虫メガネで作る望遠鏡

遠くの景色を見たいときに役立つ「望遠鏡」。今から400年以上も前、オランダの眼鏡屋ハンス・リッペルスハイが発明したとされています。その後ガリレオ・ガリレイが凸レンズと凹レンズを組み合わせた天体望遠鏡を開発しました。航海時代に多くの船乗りたちが使用したことで、望遠鏡はさらに普及してゆきました。

現在、国立天文台ハワイ観測所にある「すばる望遠鏡」では、130億光年というはるか彼方の宇宙に存在する「原始銀河団」の観測に成功しています。望遠鏡の技術は飛躍的に進化しているのですね。

3連休最終日の9月16日は、ものづくりラボにて「虫メガネでつくる望遠鏡」を開催しました。講師を務めるのは「しのちゃん」。宇宙や天文にとても詳しいサイエンススタッフのお姉さんです。

まずは皆さんに望遠鏡のしくみについて学んでいただきました。
手元の大小2つの虫眼鏡を使って、見え方を調べていただきます。大きな虫眼鏡を手にとって目の前の紙を見ると、文字や絵が大きくうつって見えます。凸レンズがつくる光の屈折で、映し出される像(見えるもの)が実際よりも大きく見えるのです。

では、小さい虫眼鏡を手前に、大きな虫眼鏡を奥に、レンズが同じ位置で重なるように持っ
て覗いてみるとどうでしょうか?

景色が逆さまに大きく映し出されたのではないでしょうか。
これが、「ケプラー式望遠鏡」という望遠鏡のしくみになっています。

このしくみの望遠鏡を作るため、今回は塩化ビニールパイプとボイド菅、白黒2種類のビニールテープを使っていただきました。

まずはボイド菅に白いビニールテープをぐるぐると巻きつけていただきます。皆さんとても綺麗にさくさくと進められていました!

テープが巻き終わったら2チームに分かれて別々の作業を行っていただきます。
【みらチーム】には段のついた塩ビパイプの端に大きな虫眼鏡を黒いテープで固定してもらい、【いーらチーム】にはボイド菅の端に小さな虫眼鏡を固定してもらいます。
どうやってくっつければいいか、それぞれで考えて作られていました。

終わったら、今度はそれぞれのチームで先ほどやらなかった方の作業を行っていただきます。

それぞれのパーツができたらあと少し。筒状の塩ビパイプの中にボイド管をさし入れ、塩ビパイプの先に大きな虫眼鏡の塩ビパーツを組み合わせて完成です!虫眼鏡の取っ手を持ってスライドさせることで倍率を変えられる望遠鏡ができました。

少し時間があったので、ビニールテープなどを使って胴体部分に装飾も行っていただきました。オリジナル感ある素敵な望遠鏡になりましたね。

最後に、できた望遠鏡で早速遊んでいただきました。使い方を説明するしのちゃん。

モニターに様々な画像を映します。大小様々な「コンパス君」のイラストがどんなポーズをしているかや、どんな文字が書かれているか、望遠鏡をのぞいて当てていただきました。

みなさん望遠鏡越しの世界を興味深く体験されていました。
家の中や外の景色、夜空など、色々なものを見てみてくださいね(太陽や人のお家などは見てはいけませんので気をつけてくださいね!)


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