第20号の表紙は「みらいーらテーブル」で工作する〈てんちゃん〉と〈うえちゃん〉(天井さんと上野さん)です。
常設展の中2階は、館内の中心部に位置することから「みらいーらコア」と名付けています。サイエンスショーなどを行う大きなステージが印象的な場所ではないでしょうか。その裏側にあるのが、みらいーらテーブルです。職員が催しの準備をしたり、ボランティアが開催するワークショップの会場として使用されたりしています。また時には、イベントスペースとしても使用しています。
「私はよくここでイベントで使う材料の下準備をしたり、展示解説道具の試作を作ったりしています。通りがかった人から〈何をつくっているの?〉など、声をかけてもらえることが嬉しいですね。ショーやイベントでやるほどではない、ちょっと地味だけど面白い“ミニ実験”を体験してもらえるようになっても良いなと考えています。」と天井さん。
さて、今回表紙に映る2人はこの場所で何かを真剣に作っているようです。これは、「ゴムで飛ぶロケット」です。12月23日から始まる冬の企画展「みんなで熱中!ものづくり2023」のテーマとなる工作で、それぞれより遠くまで飛ぶような形状を考えて制作しています。
「〈みんなで熱中!ものづくり〉は、工作やコンテストを通して、皆さんに“ものづくり”の楽しさを感じてもらいたいと考えて企画しました。今年で2回目の開催です。」
「今回のテーマは〈遠くへ飛ばそう!手づくりロケット〉。皆さんにゴムの力で飛ぶロケットの材料をお渡しして、それらにより遠くまで飛ばせるように工夫を加えつつ仕上げてもらいます。最後には参加者全員で飛距離を競うコンテストを開催。距離の長かった上位3名に、オリジナルカードをプレゼントします。」
「このゴムのロケットは以前ミニワークショップでも行ったことがありますが、加工や飛ばし方次第でより遠くに飛ばしていくことができるんです。発射する角度や素材の性質、空気の力など、科学的な点から、遠くに飛ばすためのヒントを会場内に掲示しているので、ぜひ参考にしてみてください。職員が制作した作品も展示していますよ。」
コンテストでの優勝を目指して制作してもらうのですが、入賞しなかったとしても問題ありません。
「〈どうしたら遠くに飛ぶかな?〉〈こうしてみたらどうかな?〉と、考えたり、色々な方法を試したりして、より良いものを目指していく積み重ねの過程が、ものづくりの面白さじゃないかと考えています。このコンテストも“これが正解”というような答えがあるわけではありません。失敗をおそれず、自分の発想を大事にしてチャレンジしてみてください。自分のつくった作品が他の人の発想に繋がったり、アイデアに触れ合うことで新しい発見もあるかもしれません。」
「浜松は〈ものづくりのまち〉と呼ばれています。挑戦と失敗の繰り返しや、さまざまな発想を楽しむ人がこの地域に集まったことで、世界に誇る数々のメーカーが生まれたのではないでしょうか。みなさんもこの冬、一緒にものづくりに熱中しましょう!」
おや、2人の作品が完成したようです。
会場で飛距離を競います。果たして結果は…!?
一連の様子の動画もぜひご覧ください。