第19号の表紙は、屋外サイエンスパークで手作りのシャボン玉装置を披露する、サイエンスチームの小栗(おぐり)さんです。
浜松科学館は、中央のステージで1日5回、サイエンスショーを行っています。職員がさまざまな科学原理・現象を、実験しながら解説します。「磁石」「空気」「液体窒素」といったテーマから、「徳川家康」など地域の特色を題材にしたものまで、多様なプログラムをお届けしています。
「今はだいたい10種類くらいのプログラムがあります。時期などを考慮しながら、その日に行う内容と担当者を、その日の朝に決めています。学校などの団体の方には内容の事前指定やご要望も承っています。〈この単元に触れてほしい〉〈日本語に慣れていない人向けにやさしく解説してほしい〉などありましたら、ぜひご相談ください。」
サイエンスショーの中でも幅広い年代に人気のプログラムが「シャボン玉」です。
「シャボン玉の形は?空気以外のものを入れるとどうなるの?など、シャボン玉のしくみについて、手作りの枠と、当館特製の長持ちするシャボン玉液を使ってお話ししています。枠の周りに毛糸を巻くことで、液が染み込んで沢山シャボン玉ができるんです。」
「サイエンスショーは同じプログラムでも実演する人ごとに違いがあって、見るたびに発見があるところがおすすめ。理科や科学って難しいイメージが強いかもしれませんが、〈科学ってこんなに面白いんだよ!〉ということが伝わるショーを心がけています。難しく考えず、まずは目の前で起こる現象を楽しんでみてください。」
「シャボン玉のショーを行っていると、〈家でもやってみたくなった〉という声をいただくことがよくあり、嬉しく感じています。〈ショーで使っているシャボン玉液はどうやって作るの?〉という質問も多くいただきますね。」
そのような声を受けて、サイエンスショーで使用しているシャボン玉液を使って屋外でシャボン玉を自由に作って体験してもらう「シャボン玉フェス」というイベントを、当館で不定期開催しています。先日は特製のシャボン液づくりもあわせて行いました。
「シャボン玉フェスで一度にたくさんのシャボン玉ができる〈スーパーシャボン玉装置〉を作ってお見せしました。装置は動画で見つけて、参考にしながら手作りしています。皆さんシャボン玉に集まってとても楽しんでくれました!」
当館特製のシャボン液は公式YouTubeでも作り方を公開しています。
「ショーの時もそうなのですが、他の人がやると簡単にできているように見えても、実際に自分でシャボン玉を作ってみると、力加減やタイミングの調節がとても難しいです。繰り返していく中で、シャボン玉の性質をより理解できたように感じています。」
「今回のような、例えば〈シャボン玉〉という一つの事象を、動画で見て、サイエンスショーを観覧して、実際に作ってみて…というように興味がどんどん深まっていく連続的な企画を用意して、皆さんに好奇心が深まる楽しさを感じてもらえたら嬉しいです。科学館には豊富なイベントや展示があります。興味のきっかけを見つけに、ぜひお越しください。」