「あの鳥、なんていう種類だろう?」
「でも図鑑で調べるのは億劫で…」
と思ったことはありませんか?
そんな方にお勧めの「身近で気になる野鳥ランキング」をご紹介します。
ランキングは、当館の生き物博士が趣味で行っている「Twitterで生物多様性普及活動」のデータを元に作成しました。この活動では「生き物の名前を知ると興味・愛着が生まれるかも?」をモットーに、生き物の名前を知りたい質問ツイートに対して、分かる範囲でお答えしています。
※野鳥の種名をお答えする活動は2021年5月まで実施しておりました。
過去7年間、野鳥の名前を答えに答えた、計14,348件。
以下に解答頻度が高かった上位10種をランキング形式でご紹介します。
あなたが気になっている、あの鳥の種名も判明するかもしれません。
それでは、第10位から見ていきましょう。
※写真は「浜松野鳥の会」様の提供です。無断での使用・転用はご遠慮ください。
10位 オオバン
上位分類群名:ツル目クイナ科
浜松市周辺では冬鳥として飛来します。真っ黒な体に白色の額(額板)と嘴。まるで「千と●尋の神隠し」のカ●ナシ、もしくは「エ●ァンゲリオン」の使徒のようです。
9位 シジュウカラ
上位分類群名:スズメ目シジュウカラ科
電線で「ツーツーピー」と鳴く本種。白色の頬と、腹にある黒色のネクタイが特徴です。
8位 ゴイサギ
上位分類群名:ペリカン目サギ科
赤い目が印象的。下記のアオサギと同じく灰色っぽいですが、より小型で寸胴な体型をしています。幼鳥はまばらな白色の点の模様から「ホシゴイ」と呼ばれます。
7位 ツグミ
上位分類群名:スズメ目ヒタキ科
公園を代表する身近な冬鳥です。芝生を歩きながら地面を突きつつ、写真のように胸を張って停止します。
6位 ジョウビタキ
上位分類群名:スズメ目ヒタキ科
小型でかわいらしい冬鳥。警戒心が薄く近くまで寄ってもあまり逃げません。「カッ!カッ!」と鳴きながら、尾を震わせる姿に心が和みます。近年、日本での繁殖例が増えているそうです。
5位 ムクドリ
上位分類群名:スズメ目ムクドリ科
秋になると大きな群れを作って、都心の街路樹をねぐらにすることがあります。白色の頬と、黄色い嘴、脚が特徴。「ギュルルギュルル」と鳴きます。
4位 イソヒヨドリ
上位分類群名:スズメ目ヒタキ科
もとは海岸沿いの磯や崖に生息していましたが、ビルを崖と見立てたのか内陸の住宅街にも生息するようになりました。建物のてっぺんで美しい声で鳴く姿が見られます。最も身近な「幸せを呼ぶ青い鳥」です。
3位 ハクセキレイ
上位分類群名:スズメ目セキレイ科
コンビニや道路で「テケテケ」と歩くあの鳥です。市街地に生息するセキレイ3種「ハクセキレイ・セグロセキレイ・キセキレイ」の中で最も身近な存在なのが、本種です。白色の頬が特徴です。
2位 ヒヨドリ
上位分類群名:スズメ目ヒヨドリ科
「ヒーヨ、ヒーヨ」という鳴き声が和名の由来です。灰色の体に、茶色な頬、長い尾。庭にミカンを置くと、よくやってきます。
1位 アオサギ
上位分類群名:ペリカン目サギ科
質問全体の1割以上を占める圧倒的な存在感。日本のサギ類で最大級、かつ最も身近な種です。体の色が灰色ですが、アオサギです。
以上、「身近で気になる野鳥ランキング ベスト10種」でした。
見かけたことのある野鳥はいましたでしょうか?
身近で気になる野鳥ランキングの11位~50位を以下の科学館noteで公開しています。
興味のある方はぜひご覧ください。
身近で気になる野鳥ランキング Best50(note)
科学館では2022年2月20日に野外観察イベント「親子でバードウォッチング!」を開催しました。本イベントは今年で3回目。恒例イベントになりつつありますね。
イベントでは、双眼鏡の使い方を説明した後、馬込川を1時間ほど歩き、上記のオオバン、ムクドリ、イソヒヨドリ、ハクセキレイ、ヒヨドリを含む計19種の野鳥を観察しました。初めての方でも安心してご参加いただけますので、バードウォッチングに興味のある方はまたの機会にお気軽にご参加ください。
開催日:2022年2月20日(日)
イベント担当者:小粥隆弘(生き物博士)
写真提供:浜松野鳥の会