真夏の結晶ツリー

強い日差しが照り付け、本格的な「夏」になって参りましたね。
夏休みシーズンのみらいーらには、連日多くの方にお越しいただいております。
お越しの際は熱中症など、何卒お気をつけくださいませ。

さて、そんな暑さを和らげる実験工作「真夏の結晶ツリー」を、8月3日、サイエンスラボにて開催いたしました。事前募集でお集まりいただいた22名の参加者と、同伴のご家族の方々にお集まりいただきました。

今回講師を務めるのはサイエンススタッフ「しのちゃん」。

はじめに、真っ白な雪が積もった木のようなオブジェを皆さんの前にお見せすると、驚きの声が。

この白い木は、「尿素」という物質の結晶になります。結晶とは物質を構成している原子や分子が一定のパターンで並ぼうとする性質によってできるもので、雪の結晶などが有名ですね。

この結晶のオブジェづくりに皆さんに挑戦いただきました。

まずは用意された2枚の厚紙を半分に折り、好きな木の形を半分書いていただきます。そして、書いた線に沿ってハサミで切り取ってもらいました。

厚紙の切り取りに、皆さん苦戦している様子…

切り取った2枚にそれぞれ切り込みを入れて組み合わせ、さらに厚紙で補強すると、ツリーの土台が完成です。皆さんそれぞれで個性ある木ができあがりました。こちらを透明なカップの中に立てて入れます。

さあ、いよいよ結晶づくりです。

ビーカーに入った尿素に、少量の熱湯をかけてかき混ぜます。すると、ここで不思議な現象が。熱いお湯が入っているはずのビーカーの底が、ひんやりと冷えています!

これは「吸熱反応」という現象です。化学反応を起こすためのエネルギーとして熱を吸収するため、冷たくなります。この原理を利用して尿素の「アイスボトル」をつくることも可能ですよ。

ひんやりとした尿素の液体の中に、今度は「食器用洗剤」と「洗濯のり」を入れ、さらにかきまぜます。少し泡立った液体が出来上がりました。こちらがツリーの結晶の元となります。スポイトで液体をくみ取って土台の紙に垂らしてゆきます。

あまった液体はカップの底に。

しばらくすると、うっすらと白い結晶がカップの周りや土台の紙に現れてきました。この結晶は乾燥した環境で成長するため、しのちゃんがドライヤーをふきかけると、さらに結晶が現れます。

みなさん、結晶化してゆく様子をじっくりと観察されていました。

今回のイベントはここで終了。

お持ち帰りいただき1日ほどエアコンの下などにおいていただくと、はじめにお見せしたようなモコモコの結晶ツリーが出来上がります。

事前に成長の様子を館内で撮影した映像がこちらです↓

さあ、どんなツリーになったでしょうか?
できたツリーをお部屋に飾ってみてくださいね。

今回使用した尿素はホームセンターなどでご購入いただけます。触っても安心な物質ですので、お家でたくさん作ってみてください!

※液体に水で溶いた絵の具をまぜると、色付きの結晶ができます。そちらもお試しくださいませ!


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