わたしにとっての文具【書く・描く】:イラストレーター・SHOKO TAKAHASHIさん

浜松科学館 春の企画展「わたしにとっての文具展」。
「書く・描く」「画く+測る」「切る+貼る」「刷る」「綴じる」「彩る」の動作に分けて文具を紹介しています。合わせて、それぞれの項目で、浜松周辺で活動されているクリエイターの方々をたずね、使用されている文具や道具について伺いました。

今回は「書く・描く」…イラストレーター・SHOKO TAKAHASHI氏です。

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浜松市出身のイラストレーター 、SHOKO TAKAHASHIさん。WEB・雑誌媒体へのイラストレーションを中心に、アパレルブランドへのアートワークやパッケージデザインなど幅広い制作を行う。

依頼を受けて制作する際のイラストは、クライアントのオーダーを受け「どういった絵を描くか」を文章で紙に箇条書きにする。その箇条書きを元に、構図、配色、イラストの内容などを決め、ラフなタッチで下絵を描く。基本的に、下絵は紙にペンで手描きすることが多いそうだ。鉛筆よりペンの方が描きやすいそうで、色はその時の気分で選ぶ。また、この段階で色鉛筆を使って配色を試すことも。

手描きのラフでイラストの方向性が定まったら、iPadのアプリ「Procreate(プロクリエイト)」で描き上げる。「この線、気持ちがいいなあと自分が感じる線が引けた時が一番楽しい。」と話すSHOKOさんのイラストは動きのある線画が特徴。線の太さや筆の種類などをイラストの雰囲気に合わせ選ぶなど、線ひとつにたくさんのこだわりが込められている。仕事机にある小物は友人からもらった物が多い。紙に描くということが好きで、その仕事机には手帳、下絵用のノート、付箋、手紙用の便箋などが並ぶ。下絵用のノートがないときには手帳にも絵を描くのだとか。また、破ると画用紙として使える厚めの紙を閉じた青い表紙のノート( museの「Doアートペーパーパッド」)は作品用。

「小さい頃からずっと何かを描いている子供だったんですよ。チラシの裏とか、それこそ、レストランのナプキンとかにも。時間があったら描きたいんです。」幼い頃から絵を描くことが好きだった。ひとつのことを続けていくことは容易くないが、イラストレーターとして働く今もその情熱は健在だ。

  • コクヨの「Drawing Pen」。ブラック、ロイヤルブルー、ローズ、ハンターグリーン、セピアの5色展開(2022年3月時点)。インクとペン先がドローイングに適しており、均一な線が描ける。
  • 友人にもらったという小物たち。インドに行った際のお土産というラクダのケースはクリップ入れとして使用。イラストレーターらしい個性的なアイテム。
  • 絵を描くための紙は、画材屋さんで購入した色紙や下絵用として使う方眼紙、作品用の厚紙など様々。写真一番上のメモ用紙(やまま文具 四方色付けメモ)はプレゼントされたもの。

SHOKO TAKAHASHI

武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業。同学科研究室にて助手として勤務。
2019年より本格的にイラストレーターとして活動を開始。静岡県浜松市出身。
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撮影・取材 黒川夏希(Wishker Design)

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